リニューアル費用を”無駄金”にしないために

WEB解析兼プロデューサーの上尾です。

ホームページリニューアルは、今までやろうと思ってできなかったことをする、何年に一度かのチャンスです。

せっかく費用と時間をかけてリニューアルをするのですから、貴重な費用と時間を無駄にしないようにしてください。

なんとなく他社がやっている、デザインが今風ではない、という単純な理由でリニューアルするのも結構ですが、それではあまりにももったいないどころか、お金を無駄に捨てるだけになりかねません。

B2Bの企業様向けに、リニューアルというタイミングに是非ともやっておいた方がよい施策をご紹介します。

絶対やるべきこと

  1. 現状把握
    不具合解消も含む
  2. 仮説と目標設定
  3. スマホ対応
  4. ウェブ解析
    タグ入替、タグ追加含む

余裕あればやったほうが良いこと

  1. 印刷物とのデザイン統一
  2. 拡散

1.現状把握

まずは現在の状況把握を行なってください。

ページ表示の速度が妙に遅くなっていたり、使いづらくなっていたりすることはありませんか?
表示速度が遅かったりすることも問題です。一度会社の外から自社のホームページにアクセスしてみましょう。まず、快適に表示できるようにすること、これが基本です。いろいろなファイルを貼り付けすぎていて、特定のページの表示が遅くなっていることもよくあります。

このように現状把握してゆくと、必ず1つや2つの不具合やなおした方がよい不具合が出てくるものです。
まず、その修正したいポイントを箇条書きにしてまとめておきましょう。

そしてリニューアルの際にまとめて修正しましょう。
ホームページの更新や運営がうまく行かないのも、更新画面の機能や不具合が絡んでいることもあります。

今のホームページの課題を洗い出せているでしょうか?
リニューアルを外注の業者に任せるにしても、ただ費用面だけ見るのではなく、現在の問題点を解決できる業者を選定してください。

また、御社のホームページでは、既にGoogleAnalyticsが入っていますでしょうか?
もし、GoogleAnalyticsグーグルアナリティクスを使われているのでしたら、まずその数字も確認しておきましょう。

2.仮説と目標設定

まず、目標の確認です。
リニューアルしようとするホームページは、そもそも何を目的としていて、その目的が十分に達成できているかどうか、再確認することをおすすめします。例えば、リード獲得が目的のホームページであれば、月に何件程度の問い合わせが獲得できているのか、そのリードの質はどうなのかについて、数字で把握しておきましょう。

この問い合わせ件数のような、目的の達成度合いを数値化して表現できる指標をKPIと言います。KPIの定めかたについてはここでは述べませんが、リニューアル前に、この数字が大まかにどの程度であったかを確認しておくことはとても大切です。

というのも、このKPIが、リニューアル後に、リニューアル成功したのか否かを判断する指標になるからです。この評価というの段階がないと、単にデザインが綺麗になっただけ終わってしまい、費用に対して効果が果たしてどうであったのかを評価することができません。

次に「仮説」です。「仮説」とは、例えば「現在のホームページでは、ユーザの滞在時間が1分しかない。これは、ユーザから見て、読むべき情報が不足しているのではないか?これを今回のリニューアルではXXXXに関するコンテンツを増やしてみよう。ユーザの滞在時間を、10%ぐらいまでは増えるかもしれない」等のようなイメージです。

やみくもにリニューアルするのではなく、目的と仮説があれば、その結果を検討することができます。
これが、「仮説」と「検証」でPDCAを回してゆく第一歩になります。

ここまで仮説をたてられない場合でも、GoogleAnalyticsグーグルアナリティクスが導入されているのであれば、現状の数字の把握はできると思います。それらの数字データから、仮にでもよいので、リニューアルする際の「仮説」と「目標数字」を決めてみてください。

これもあくまでも例ですが、リード獲得が目標であるなら、その目標値を例えば件数を10%増加させるといったようなことです。

そしてリニューアルの提案を持ってくるホームページの制作業者に対して、この目標値をどうすれば達成できるのかまで、考えさせるのです。ここで提案力のある制作会社か否かがわかります。その後、仮に選定したホームページ制作業者が目標数値を達成できなかったとしても、なんらかの仮説に基づいてリニューアルを実行している訳ですから、少なくとも実行した施策は短期的には効果がないというノウハウは自社に残ります。そして、目標の数字そのものを見直す機会になります。

このように、現状把握をし、目標数字を立てておくと、企業内にノウハウが残ります。そしてこれは同じ失敗を繰り返さないための知恵の集積になるでしょう。

3.スマホ対応

Googleは2018年初めに、「モバイルファーストインデックス(MFI)」に移行しました。何のことかといえば、Googleの検索エンジンのインデックス登録は、パソコンとモバイルの2つのホームページがあった場合は、今後はモバイル向けのホームページを中心にしていきますよ、ということです。今後はGoogleはスマホユーザを中心にしてゆきますよ、ということです。

そうは言ってもすべての企業がモバイル用のホームページを持っているわけではないので、現在のところ、パソコン版のホームページしかない企業様の場合は、パソコン版のページを検索エンジンに登録はしてくれています。

しかし、Googleの方針もいつ変わるかわかりません。今の時代にリニューアルするのであれば、企業のホームページは、パソコンで見てもスマホでみても端末に応じて正しく表示できる形式(レスポンシブデザイン)にしておくことは必須です。

Googleのモバイルファーストインデックスに方針については、詳細はこちらをご覧ください。

4.ウェブ解析

もしGoogleAnalyticsグーグルアナリティクスを既にお使いの企業であれば、GoogleAnalyticsのタグを一度みなおすことをおすすめします。
現在でも古いタグは動作していますが、Googleは古いタグのサポートを終了しています。最新のタグに入れ替えておきましょう。

正しい数字を取得できなければ、ホームページの分析業務ができなくなります。

広告を多数表示している企業様や、PDFをたくさんホームページに添付している企業様であれば、この機会にタグマネージャーを導入することもお勧めします。ホームページのPDFのダウンロードや動画のクリック等のユーザの動きまで計測できるようになります。

タグマネージャーを導入しておけば、今後いろいろな種類の広告計測タグを追加することになっても、その度にホームページのHTMLソースを変更せずに済みます。広告出稿の度に発生するタグ入替えの手間を省くことができます。ホームページの運用負荷に結びつきますので、ぜひご検討ください。

もしも、GoogleAnalyticsグーグルアナリティクスを導入していない企業様にとっては、良いチャンスです。ウェブ解析のための計測タグを一度に追加することができるからです。計測タグとは、ホームページにいつ、誰が来訪したか、結果購入に至ったかの数字を自動的に取得するために、ホームページに記述する短いスクリプトです。

是非GoogleAnalyticsグーグルアナリティクスでウェブ解析を初めてみてください。無料で利用できます。

GoogleAnalytics以外にも、ホームページ解析ツールはありますがので、どのツールの計測タグをいれるかはお客様次第ですが、精度の高さと無料で利用できることから、国内の上場企業の83%がGoogleAnalyticsを利用しています。(DataSign社調査2017年8月)

ウェブ解析を開始している会社数は、日本の大手企業の約70~80%ですが、中小のお客様で定期的にウェブ解析をしている会社はまだ少数だと思います。

リニューアルという機会に、ぜひウェブ解析をスタートしてみることをお勧めします。
詳細は、リニューアルを手がけておられるホームページ制作業者様に確認すれば、計測タグの埋め込みは対応していただけると思います。

その後の運用についてご不明な点があれば、気軽にご相談くださいませ。ご相談はこちらから。

以上がリニューアル前に実施しておくべき大きなポイントですが、これ以外に、リニューアルというタイミングを捉えて行っうとよいことがあります。

1.印刷物とのデザイン統一

最近は少なくはなってきましたが、企業様によっては、ホームページにあるロゴが昔のものが貼ってあったり、昔のホームページが残っていたり
以外に統一されていないことが多いです。

しかし、よく見てみると、印刷物やチラシの会社ロゴとホームページのロゴがバラバラだったり、日常的に使う封筒の印刷に会社ロゴがなかったりすることは結構あります。

リニューアルは、会社ロゴや社名ロゴのイメージを統一して企業ブランドを高め、デザインポリシーを決めるよい機会です。

デザインポリシーといっても、書体、カラー、文字間隔、レイアウトの仕方等基本的なことを決めるだけでいいのです。一度に今ある封筒を全部作り直すだの、会社案内を印刷し直すだの手間暇をかける必要はありません。

ただ、一度キチンと決めておけば、次回の発注をするときに、徐々に会社のイメージを統一することができます。

2.拡散

マーケティグ視点に立つと、以外にも会社案内やチラシ、印刷物に会社のホームページのURLやQRコードが入っていない会社が多いのです。
ホームページで情報発信するという意識があまりないためでしょうか、とても残念なことです。

会社案内やチラシ、印刷物には、すべてURLを入れましょう。QRコードの方がよいかもしれません。そして、印刷物を見た方がすぐにホームページにアクセスできるようにしましょう。社員が使う名刺にもURLは必須です。

効果的なのは全社員が使っているメール署名です。このフッター部分に、社名・部署に併せて必ずURLを入れるようにします。

名刺交換したお客様を、ホームページに誘導しましょう。そしてホームページで自社の最新情報をどんどん発信してゆきましょう。

ホームページは更新がすぐにできるので、イベント告知や新製品の案内、製品在庫状況などを告知する最適なツールなのです。御社に関心のあるユーザの方へ最新の情報を届けるようにしましょう。

また、せっかくのリニューアルですから、会社の設立記念や重要イベントの前後に行うと、全社的にも盛り上がります。全社的に盛り上がると、その後の社内での情報共有が上手くゆき、社員のホームページに対する意識が高まります。社員の方の関心が高まれば、リニューアル後のコンテンツの企画や更新も楽になり、まさに一石二鳥です。

このように少し工夫をしてタイミングを考えれば、ホームページのリニューアルは効果が何倍かになります。

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