セールスフォースSalesforceパードットPardotの以外な弱点

ここ数ヶ月、セールスフォースSalesforceとパードットPardotとの連携をしているお客様の支援をしています。

パードットPardotとは、セールスフォースSalesforceのオプションのマーケティングオートメーションツールです。

セールスフォースに相当な顧客データが蓄積されておられて、かなり使いこなしておられるお客様だなと思って見ていました。しかし、ここまでセールスフォースを使っているお客様でもパードットPardotを十分に使いこなしているとは言えない状態です。

マーケティングオートメーションは、放っておくと単なるメール送信ツールになってしまいます。そうならなためには、見込客をどうやって育成するのか、どう使ってゆくのかという、戦略やシナリオを準備する必要があります。

さて微力ながら、そのシナリオを考え始めたところでパードットPardotの意外な弱点に気が付きました。

今日はこのパードットPaedotの意外な弱点と、マーケティングオートメーションを活用するのに必要なツボについてを書こうと思います。

ウェブ上の行動履歴によるターゲティングが苦手

苦手と書きましたが、パードットPaedotの月額最低ランクのサービスでは、実質的にはウェブ上の行動履歴に合わせたリードの抽出ができません。

もちろんタグを埋め込んであるページであればリードがどのようなホームページを見ていたかという閲覧履歴は明確に分かります。しかし例えば、特定の製品のホームページを見ていた顧客だけを抽出すると言うことが、月額最低ランクのバージョンではできません。

これはおそらくセールスフォースSalesforceの戦略でしょう。今年2019年3月にリリースされたアインシュタインEinsteinのモデルでは、膨大な顧客のウェブ上の行動履歴をAIが自動解析して、見込顧客の抽出を自動で行ってくれると言うサービスを開始しました。

魅力的なサービスではありますが、不出来なホームページの場合、分析してもあまり効果がない可能性があります。またアインシュタインEinsteinという追加オプションを導入するコストは、なんと月額45万かかります。中小企業にとって、現実的な金額とは思えません。

しかし、顧客のウェブ上の行動履歴は、顧客の受注確度、つまりホットなのかコールドなのかを判断するための有効な情報です。

特定のページを見た顧客だけを抽出すると言うマーケティングオートメーションツールは他にもあります。セールスフォースと連携できるものも数種類あります。ここはパードットPardotに限らず、いろいろなツールを検討した方が良いかと思います。

マーケティングオートメーションを使いこなすためのコツ

ここで述べたお客様はセールスフォースを3年以上使われているので、かなり運用には慣れたお客様だと思います。それでもまだパードットPardotと言うマーケティングオートメーションツールを十分には活かしきれていません。

ツボになるところは2つあると考えています。

1 スコアリングによるリードの評価

適切なスコアリングをしない限り、有効なリードを正しく抽出することができません。どんな顧客の行動が、自社にとって望ましいのかということを正確に評価し点数化する必要が出てきます。

ホワイトペーパーのダウンロードに意味を持たせるのであればそのスコアを高くしておかなければいけません。またメールで重要なことを案内していて、そのメールに価値があると思われるものであれば、当然のことながら、メールのクリックや開封のスコアもそれなりに高くしておかなくてはなりません。

2シナリオによる顧客育成の自動化

これも1番と関係しますが、見込み顧客にどんな行動を理想的にとってもらいたいかと言うシナリオを作成する必要があります。理想のシナリオを描けない限りオートメーションのルールは作れません。そして商材によって、このシナリオは異なってくると思います。

このようなお話をすると「わが社の扱っている製品は非常に高額で、受注までのリードが長い。製品を売っているきめの細かい対応が必要で、メール等では無理」だと言うお声をよくいただきます。

しかし営業の普段の行動を、シナリオに再度当てはめて考える必要があると思います。
そうすれば最初の見込客との接点でご提出する資料と、検討がだいぶ進んでいる段階で対応する参考資料とはおのずと異なってくるということがわかるはずです。

マーケティングチームと営業チームとのあいだで、このプロセスを共有化してシナリオで作り上げていく必要があるのです。

営業のステップをブレイクダウンしていくということをやって初めて効率の良い生きたオートメーションルールができると思います。

マーケティングチームの人間が、よりリアルに営業プロセスを知ると言うことがマーケティングオートメーションを導入を成功に導くツボだと思います。

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