ZOHO CRMとSalsforceセールスフォースの違い

前回は、予想外にZohoの国内イベントがこじんまりと感じが良かったことを書きました。前回のイベントの様子はこちら

今回は、中小企業の顧客管理システムの状況と、ZohoCRMが他の顧客管理システム例えばSalsforceセールスフォースのようなシステムと一体何が違うのか、ZohoCRMのデメリット等について書いてみようと思います。

Salesforceセールスフォースは中小企業の手に余る?

Salesforceセールスフォースを一旦は導入してみたものの、使いこなせない企業様が多いと聞きます。

正直なところ、Salesforceセールスフォースは細かくいろいろなことが出来すぎてしまい、機能を覚えて使いこなすだけで、選任担当者が1人張り付き、相当な情熱で取り組まなければなりません。

Salesforceのアイデアや考え方は素晴らしいもので、あの新しい営業のやり方をぜひ導入しようと社内を説得して乗り出すことも多いのですが、全社で使い始めるまで社内トレーニングに時間がかかる。その間、毎月の費用も結構かかる。結局成果がでないまま使いこなせずとん挫するようです。

企業がZohoCRMへ乗り換えるメリット

SalesforceセールスフォースとZohoCRMの大きな違いは、はっきり言ってしまえば以下の2つです。

1 価格
2 機能と統合

1 価格

価格が安くコストパフォーマンスが高いです。

セールスフォースがワンクライアント10,000円弱と言う価格に対して、ZohoCRMの価格は最低2000円前後という価格感です。

この価格は、会社のポリシーにも理由があります。Zohoは、会社の方向性として「コンシューマライゼーション=一般化」と言う方向性をはっきり打ち出しています。

大手のソフトウェア会社から独立しており、現在は資本関係は無いのでこのプライシングポリシーが、急激に変わって、突然ソフトの価格を上げると言う事はあまり考えられません。

この価格感は中小企業にとって大きな安心感です。

全社導入への壁が低くなります。CRMなどは全社導入して顧客の情報共有してこそ、初めて意味を持つものなので、価格は大事なポイントです。

2 機能と統合

「安物買いの銭失い」ではないかと思われますが、導入実績が世界5万社あります。個人の事業者からニュージーランドで1番ユーザを超えるニュージーランド最大の小売店まで幅広く、日本でもZohoを日本国内向けにOEMをしている大手SI業者もいるぐらいです。

顧客管理システムとして、機能面でできることは正直言ってSalesforceとあまり大きく変わりません。

むしろ中小企業にとっては、あまりに柔軟にカスタマイズ出来すぎるSalesforceに比べて、ある程度パッケージ化されて使いやすいぐらいです。

Zohoという会社は最初は顧客管理システムから始まっていますが、今では人事管理、在庫管理、会計管理等40以上ものモジュールが既に備わっています。

このモジュールをZohoではZohoOneと言う形で1つのパッケージスイートとして売り出そうとしています。顧客管理ソフトCRMを中心として、企業が組み合わせて使えるモジュールの寄せ集めのようなイメージです。

使えるところから無理なく使い初めることができます。小さく始めて必要な機能だけを追加していき、段階に応じて拡大していくと言うことができる仕掛けになっています。

ZohoCRMが残念な理由

こう書くといいことばかりに聞こえますが、残念なところもあります。

1.導入サポート不足

日本語のサポートやカスタマイズするときの販売会社がまだ少ないです。

私も設定程度のお手伝いはできますが、まだこのZohoCRMについて詳しく知っているシステム会社の方やエンジニアの方がまだ少ない。

日本の大手SI業者で代理店になっているところはほとんどありません。
(理由は簡単、価格が安くてSI業者が利益にならないからです。)

今年、サポートのコミュニティが日本語版で立ち上げるようですが、基本はオンラインでのサポートです。電話や訪問しての親切な導入相談するなどのサポートがありません。

2.機能の重複・変化が速い

いろいろなモジュールが安く使えるのは、素晴らしいことですが、機能が重複してることも多いです。またAI(人工知能)やチャットツール等、新しいものが、すぐリリースされたりするので、慌てて導入せず、下調べが必要です。

 

良い面、悪い面いろいろ書きましたが、機能的には50名以下の中小規模の企業であれば顧客管理という意味では、このCRMツールでほぼ十分な機能が備わっています。

顧客管理だCRMだと言うと、大変価格が高いイメージですが、Zohoを使えば大幅にコストダウンが可能です。

導入のためにコンサルティング会社に余分なお金をかける必要もありません。その分自社で勉強しなくてはいけないですが、それはSalesforceを導入するにしても、同じことで、どなたか専任担当者は必要です。

ソフトウェアにお金をかけるよりもより、本業のビジネスに注力をしてもらいたいというのがこの会社の根本的な発想です。

セールスフォースのコスト面でお悩みの会社は、こちらに乗り換えることを考えてみてもよいのではないでしょうか。