WordPress 6.0 「アルトゥーロ」|アップデートの注意点

やっと WordPress 6.0が出ました。 

今年の5月25日に正式リリースでバージョンの名前はアルトゥーロというお洒落な名前が付いています。

アルトゥーロという名前はジャズミュージシャンから取られた名前らしく、バージョン6.0では、デザインなどを簡単に今風のお洒落な形に変えることができるようです。 

このメジャーバージョンアップでいったい何がどう変わるのが、大きな変更があるのではないかとご心配ではないでしょうか。

私も心配でした。

それで、既にバージョン6.0にアップした方に、実際のところどうなのか尋ねてみました。

「ああ、大丈夫ですよ。今回のアップデートは、管理画面での変更が一番大きいので、ユーザに見える画面は、大きな影響なかったです」

管理画面といえばグーテンベルク。記事入力機能が大きく進化しています。ということは これまでのクラシックエディターは使えるのだろうか。 

「管理画面側、更新する方にとってはちょっと変わりますね。特にクラシックエディターとか使ってる人。グーテンベルグがデフォルトになってます。慣れた人ほどつらいかも知れませんね」

やはり落とし穴があったか。

というわけで、まだ、6.0へアップデートしてはいませんが、注意点を調べてみました。

実際に6.0へバージョンアップする前にお読みいただくとまずどの辺が変わるのか心構えが出来ると思います。

アップデートの大きな変更点

WordPress 6.0のアップデートで大きく変更された点は、WordPress 5.0から新たに導入された「グーテンベルグ Gutenberg」つまり管理画面のエディター機能部分です。

既にグーテンベルグを利用している人、またはWordPressを使って実際に更新をする人にとっては嬉しいアップデートばかりです。

細かい変更点についての解説はこちらの URL に載っています。

https://tcd-theme.com/2022/05/wordpress6-0.html

注意点 その1 PHP バージョンの変更

WordPress 6.0 を実行するための要件は下記となっています。

  • PHP バージョン 7.4 以上。
  • MySQL バージョン 5.7 以上、または MariaDB バージョン 10.2 以上。

PHP バージョンと MySQL (データベース部分)はサーバーの運営会社にお任せしている会社様が多いと思うので普段は気にされることはないと思います。

しかし WordPress は PHP という OS の上で動いており、PHP の変更に大きく影響を受けます。

こちらの統計は全世界で取られていると思いますので日本国内でのシェアは分かりませんが店少なくともこのグラフで見る限り PHP のバージョン7.3以下の割合は4割近くあります。

出典:wordpress.org statistics

MySQL も同様です。 MySQL バージョン5.6以下の割合はおよそ半分近くあります。

出典:wordpress.org statistics

これを機会に一度 PHP のバージョンとデータベースのバージョンを確認することをお勧めします。

注意点 その2 クラシックエディターは保証なし?

昔から WordPress を使っていた方にとっては、クラシックエディターの方が使いやすいというお声も多くあります。

ですが 「グーテンベルグ Gutenberg」をここまで使いやすくしてきただけあってクラシックエディターは WordPress 6.0には公式には対応していません。

WordPress 側としては Classic Editor からグーテンベルクへの乗り換えを推奨しています。

しかし、全世界でインストール数500万を超える人気のプラグインですので、2022年末まではこのクラシックエディターはそのまま利用できると公式サイトに明記されました。

「グーテンベルグ Gutenberg」を使いたくない人向けに、「グーテンベルグ Gutenberg」を停止してクラシックエディターに戻すプラグインまでリリースされているそうです。

ここからは推測ですが WordPress 内部で編集機能を持つ機能を2つ並列できるとは思えないのです。

つまりデフォルトのまま「グーテンベルグ Gutenberg」を使い続けるかもしくは一切使わずクラシックエディターに戻すかの選択をしないといけなくなるのではないかと危惧しています。

ホームページの更新を一人で行っておられるのであれば、お好きな方を選べば良いと思います。しかし、チームでホームページの更新をされている場合、今風の編集画面に移行するか、これまで通りの編集画面で行くのかどちらかに合わせなければならないのではないか、という気がするのです。

記事ごとに「グーテンベルグ Gutenberg」かクラシックエディターかを使い分けることができるのであればこの問題は起きません。

ここは最新の情報を見守ってゆく必要があります。が、いずれは「グーテンベルグ Gutenberg」に乗り換えなければなりません。

アップデートの前にいきなり行ってしまうのではなく今回は運用のチームの方に事前に確認してページの更新にどのプラグインを使っているのかなど事前の確認が大事になってきます。

3. まとめ

以上 WordPress 6.0にアップデートする際の 変更点と注意点について述べてきました。

これからのことを長い目で考えると、いささか面倒でもグーテンベルグに慣れた方がいろいろ可能性が広がる気がしております。

ホームページの更新などは実際には、アシスタントの方や外注に任せているという方も多いと思います。しかし、ページ更新・追加というのはホームページの運用の中で一番負荷がかかり、一番利用頻度の高い機能です。

ご自分が Microsoft の Word に慣れるまでにかかった時間を思い出してください。 そして、いきなりマイクロソフトのワードの入力方法が明日から変わったら?と想像してみてください。いくら便利にスマートになるから、と言われても急に切り替えるのが億劫になるのは、容易に想像できると思います。

ホームページの現場では、そういう状況になるところも出てきます。

逆に簡単になったのだから、外注を取りやめ、自分達でホームページを更新する、と言う会社も出てくるでしょう。

確かに新しいものが出てきた時には、慣れていくしかないのですが、慣れるまでには時間がかかります。実際に作業される方を、少し暖かい眼で見てあげることも大事かなと思います。