時間は存在しない

私を含め、時間というのが 絶対的な概念だと考えていた人たちにとっては、根本的に考え方を覆される衝撃的な本。

お金と時間という子に概念について、 ミヒャエル・エンデの「根源からお金を問うこと」 という本に感銘を受けたことがあります。

でも、この本の場合は時間というのは そもそも何なのかというところから書き起こしています。 

時間というものは、誰にでも平等に与えられた唯一の資源であると思っていました。

けれども、そもそも時間という変数はなくても 宇宙は記述できるという物理学者の指摘には、へぇ~の一言。

時間という変数は全宇宙に平等ではなく、 宇宙の特定の重力がたまたま 狂った部分で、熱エントロピーが増大方向に向かう部分ができて、そこで偶然生き延びた人間という生物がたまたま 外界との関係性を構築するために作り出した概念なのだという結論はすごく面白いです。

この本のすべてが実験で検証されているわけではありません。 著者も断っていますが、 中盤から 後半部分については理論が戦わせられているだけで、実証されている結果があるわけではないのです。

原始狩猟社会の人類において、季節の変動というのは大きな意味はあったけれど、時間という概念を考えて生活する必要はおそらくなかったと思う。

 しかし人間が農耕社会 をはじめて、時という概念を発明することによって予測というものをしやすくなり、それだけで生存に有利であっただろうということは何となく想像できるのです。

それにしても、こうやって考えると ますます金利というのは根拠のない仕組みだと思わざるを得ません。経済成長というものが前提としてないと成り立たない仕組と思うのです。

かならずしも成長というものがなくても 普通に1日7~8時間ぐらい働いて、食べていける世の中というのが理想の世の中ではないでしょうか。

時間は存在しない カルロ・ロヴェッリ (著), 冨永 星 (翻訳)