2024年10月、GoogleがAI Overview(AIオーバービュー)内で広告の掲載を正式にスタートしました。
Google Lensの検索にも広告がでるようになりました。
リリースされたばかりなので、機能は今後変わる可能性があります。
何がどう変わるのか、AIオーバービューによって従来の広告がどのように影響を受けるのかを調べてみました。
AI Overview(AIオーバービュー)内で広告
AI Overview(AIオーバービュー)とは、これまでSGE(Search Generative Experience)と呼ばれていたものです。右上端にフラスコマークがありました。これが正式サービスとしてリリースされました。

質問内容によって、AIが直接回答を要約して教えてくれます。要約の根拠となったリンクも教えてくれます。
AIが要約した回答の中に、Google広告が表示されるようになります。
まだ米国のみのサービスで、モバイルにしか表示されません。
購買に関係しそうなときだけAIが広告表示
こちらは実際に見た方が早いです。動画はGoogle公式ページからのものを再掲しました。
NewwaysformarketerstoreachcustomerswithAIOverviewsandLens
広告の表示位置はデモでは概要欄の下になっています。
[how do I get a grass stain out of jeans](ジーンズについた草の汚れを落とす方法)のクエリで生成されたAIOverviewの中にカルーセル形式で広告が表示されています。コマーシャルクエリに関連した広告表示
検索クエリには4つの種類があることは皆さんよくご存知だと思います。
インフォメーショナルクエリ(knowクエリ)
ナビゲーショナルクエリ(Goクエリ)
トランザクショナルクエリ(Doクエリ)
コマーシャルクエリ(Buyクエリ)広告表示
AI Overview(AIオーバービュー)内で表示される広告は、上記の内、ショッピングやトランザクション等に関連したものを表示するようです。
米国のSEO専門サイトSearchEngineLandに対し、Googleの広報担当者は次のように説明しました。
- 「ユーザーの質問に商業的な側面がある場合、つまり製品やサービスが関連する可能性がある場合、回答の上、下、または回答内に広告が表示されることがあります。
- 「広告は、クエリと提供された情報の両方に関連する場合、AI概要内に直接表示されます。
- 「たとえば、『ジーンズについた草のシミを落とすにはどうしたらいいですか?』という質問に対して、AI概要では、一般的な家庭用品の使用からシミ抜き剤などの市販品まで、さまざまな役立つ解決策が提示されます。適切な商品を見つけるために別の検索を行う代わりに、AI概要内に関連するショッピング広告が表示されるので、最適なシミ抜き剤をすばやく簡単に見つけることができます。」
ではこういったAI Overview(AIオーバービュー)内で広告を表示させたいと思った場合にどうすればいいか。
結論から言うと通常の広告管理画面に特別なメニューが追加されることはなく、特に何もする必要はありません。
新しいレポート等も追加されないので、AI Overview(AIオーバービュー)広告のパフォーマンスだけを調べることはできません。AI Overview(AIオーバービュー)内に表示しないというオプトアウトの選択もできません。
また当面AI Overview(AIオーバービュー)内で表示される広告は、検索広告とショッピング広告です。
このサービスはアメリカのモバイル端末でのみ始まっていますが日本でいつリリースされるかについては未定です。
このサービスがモバイル端末から始まった背景
米国のSEO専門サイトSearchEngineLandの解説によると、やはりこのAIオーバービューがモバイルから始まった理由はちゃんとあるようです。
つまり、モバイルの場合、AI Overview(AIオーバービュー)は、Googleの検索結果で最も価値のあるファーストビューを大きく占有してしまいます。そのため広告が表示されるスペースが大きく画面の外に追いやられてしまいます。
実際にAI Overviewによって、検索広告は表示されにくくなっているように感じます。
「ダイエット サプリ 効果あり」という検索意図を含んだクエリーにすると、モバイルではこのように表示されます。

これに対し、「ダイエット サプリ」という特にユーザの意図がないクエリーの場合、検索結果画面はこうなります。

パソコンの場合、画面のレイアウトが広いため、広告の表示位置が大きく変わったことをそれほど意識しないと思います。しかしモバイルの場合では、広告の表示位置が大きく変わったことが分かります。
従来のショッピング広告であれば一番目立つところに表示されていた広告が、表示される機会が減っているのですから、米国の広告主の投資収益率が悪化する可能性を考慮したのかもしれません。
AI Overview(AIオーバービュー)によって、SEO対策というものは、もう時代遅れになったと言われましたが、広告も表示位置が変わることによって大きく影響を受けていることがわかります。
ただし一口に広告と言ってもいろいろあり、ディスプレイ広告やデマンドジェネレーション広告、P-MAXなどの広告メニューは今のところ影響を受けていない模様です。
インフォメーショナルクエリの広告表示
では、Doクエリ、Buyクエリ以外のknowクエリ、Goクエリーの場合、広告はどういう影響を受けると予想されるでしょうか。
このようなクエリーの場合、おそらくはAIが正確な回答を返す確率が高くなってくると思います。
ナビゲーショナルクエリ(Goクエリ)の場合は、特にそうでしょう。ユーザーが広告をわざわざクリックしなくても、直接正解にたどり着けるようになります。またはブランド名等の指名検索であれば、表示位置によっては、CTRは高くなるかもしれません。
knowクエリにしても、初歩的な質問についてはほとんどAI Overview(AIオーバービュー)が回答してくれるようになると思います。
まとめ
AI Overview(AIオーバービュー)内での広告掲載について調べてみました。
検索のクエリーの種類によって、かなり差があることがわかりました。
申し込みや購入といった取引を目的としたクエリは、これまでの広告表示スペースがそもそも大きく変わってきています。
生成AIの内部に、広告が表示されるかもしれない、と新たなチャンスも生まれてきたわけです。
ただ生成AIの内部に広告が表示されるとしても、このスペースを信頼性のない広告だらけにすることはあまり考えられません。
というのは、SearchGPTやCoPilotなどの生成AIの競合では今のところ広告はないからです。
一般的なインフォメーショナルクエリと呼ばれる「情報を探すことを意図する検索語句」の場合は、初歩的な内容のクエリーであれば、AIにとって変わられる可能性が高いです。
広告を表示するならば、検索をするユーザの意図を考えぬいた検索広告文を考え出さなければいけなくなるでしょう。難易度はかなり上がるような気がします。
AI Overview(AIオーバービュー)でSEOは終わったと言われましたが、広告についても、従来型のリスティング広告やショッピング広告には変化の波が押し寄せているようです。
[参考資料]NewwaysformarketerstoreachcustomerswithAIOverviewsandLens
Google、AIOverview内での広告掲載を正式にスタート。まず米国のモバイル検索から