古い写真を生成系AIで動かせるか?試して判った今後の可能性

昔の写真を、生成系AIで動かすことができるのをご存知でしょうか。

最近、昔の街の写真を生成系AIで色をつけて、高齢者施設でレクリエーションで活用したという実験プロジェクトがありました。

企業でも「周年記念」行事等で、古い写真を動かすことができたら、昔を知るOB等からは喜ばれるでしょう。

ただ、イベント素材や記念行事等で、それほどお金をかけるほどのことでもありません。

無料で、どこまで昔の写真を蘇らせることができるのか、調べて実際にやってみました。

WindowsPCと古い写真があれば、このとおりやれば、無料で昔の写真を生成系AIで動画で生き返らせることができます。

古い写真を蘇らせるプロセス

古い写真を蘇らせるステップは、大まかに分けて2つです。

  1. 写真のカラー化・高画質化
  2. 生成系AIで写真を動かす

1.写真のカラー化・高画質化

まず古い写真を準備します。

これは私の祖父の写真です。

40年以上前に亡くなっていますので、個人情報には該当しません。

おじいちゃん、ごめんなさい。

悪用されるのは嫌なので、画質を落としてありますが、実際の画像は300dpiで1200×1728pxでした。

これをカラーにして高画質化するために、こちらのPicWishというサイトにアップしました。

高画質化するサイトのはずが、96dpiで889×1270pxに変換されました。

画質が落ちてしまっているので、これでうまくいくのかなと思いましたが、この方法で出来たと別のブログに書いてあったので、とりあえずやってみました。

実際には、高画質化できれば、どのサイトでも良さそうです。

PicWishというサイトは、無料で昔の写真をカラー化できるので、素晴らしく便利でした。

カラー化すると、現実味が全く違ってきます。

2.生成系AIで写真を動かす

次は、生成系AIを使って画像を動かします。

調べてみたところ、古い写真を蘇らせるには、有名なDeep Nostalgia AIというアプリがありました。

これを使えばおそらく昔の写真に動きをつけてくれるのでしょうが、やはり無料での利用はできません。趣味の利用でも最低月7.9ドルはかかります。

しかし、探してみると、なんと無料で写真を動かすことができるサービスがありました。

Luma AI Dream Machine

ブラウザベースで動作するので、PCにアプリをインストールする必要もありません。

使い方は簡単で、右上にある「Try Now」をクリック。

すると、この画面になるので、入力ウィンドウの画像アイコンをクリック。

こちらのサイトはまだ英語でしか動きません。今は亡きおじいちゃんを蘇らせるために「speak with a smile」とプロンプトを入力してみました。これで画像をアップロードするだけです。

さて、おじいちゃんは笑ってくれるでしょうか。ドキドキです。

おじいちゃんが動いた

丸1日たってこちらのサイトにアクセスしてみると、おじいちゃんが動いた動画がmp4で出来上がっていました。

無料なので動画は5秒です。動画がリアルでした。こんなふうに、もごもごした口の動かし方をする人だった記憶があります。もっと笑顔で笑ってくれるかと思いましたが、そうでもなかった。でも自然な感じで、確かに子供の頃にあるイメージに近かったです。

このLuma AI Dream Machineは、無料で月に30本生成系AIで動画を作れます。

しかし、無料の場合には、やはり1日に1本とかの制限があるようです。ここまで時間がかかったのも、連投したからだと思います。

In Queuという表示が長く出ていたら、それは「待ち行列にいます」ということで、有料ユーザが優先されているということです。気長に待ちましょう。

やって見てわかった失敗

実はこの前に、別の写真をアップしており、その直後だったので、24時間待たされました。最初の動画をアップした後は、5分程で動画が出来上がってきました。

最初の写真は、ひな人形の顔2つと右端に人間と、写真内に3つの顔がありました。

生成系AIは真ん中にあったひな人形の方が主役と認識したらしく、ひな人形の方へ大きくズームインするような動画を作ってきました。

主役になって欲しかったのは、ひな人形の脇にいる人間の方だったのですが、そこまで認識できていなかったようです。

やはり、人物1名の写真の方が、動きをつけやすいことがわかりました。有料ツールであれば、複数人数のいる写真も動きを自然につけることができるかもしれません。

動画制作の注意

Luma AI Dream Machineは無料プランを提供してくれていますが、単なる趣味や自家利用等で、商用利用しない場合にも使えます。

しかし、商用利用については、有料プランを契約しているユーザーのみ可能です。

また、アップした画像は、基本的にはLuma AI Dream Machine側に権利が譲渡され、サービスの開発や機械学習の改善等に使われるということは知っておきましょう。詳細はこちらです。

Luma AIと今後の可能性

「Luma Dream Machine」を開発しているLuma AIは、最近脚光を浴びているAIの会社で、アメリカのサンフランシスコ発のベンチャーです。

独自に開発したマルチモーダル・トランスフォーマーアーキテクチャを採用しています。

この会社が注目を浴びているのは、Neural Radiance Fields(NeRF)技術です。NeRFは、2D画像から3Dシーンを生成する機械学習技術であり、これで2Dの撮影画像から3Dモデルを、数分で、しかも十分な精度で作り上げることができます。

しかも、これをiPhoneで使えます。つまり、iPhoneユーザーであれば写真撮影して、LumaAIを使って数分でリアルな3Dモデルを作成することができるわけです。

不動産業界での内見やECサイトの商品画像等への応用が期待されています。

まとめ

やってみると、コツさえつかめば簡単に昔の写真を動かすことができました。

出力される動画は違和感のない滑らかな動きでした。

これが、技術的にどれだけすごいことなのかは、よくわかりませんが、亡くなった人の写真が自然に動いた時にはびっくりし、「おお、おじいちゃん!」と思わず言ってしまいました。同時に懐かしく感動しました。

無料でここまでできるということに、驚きました。

生成系AIで2Dから3Dを簡単に生成できれば、いろいろなところに応用できそうです。

単に故人を蘇らせて懐かしむというだけでなく、不動産やECの商品画像、ゲーム等すぐに応用ができそうな業界があります。

と同時に怖い世の中になったものだと感じます。他人の写真があれば他人に成りすますことが簡単にできてしまうわけです。

電報や電話の時代から、新しい技術は常に詐欺師に悪用されてきましたが、生成系AIもおそらく詐欺師が活用(?)しそうです。

このサービスはあくまでもβ版で無料サービスもいつまで続くかわかりません。

何ができるのかを試すという意味で、一度試してみてはいかがでしょうか。

その際には機械学習の材料となることは了解の上、画像をアップロードしましょう。

[参考資料]
【無料で使える】話題の「Luma Dream Machine」でさっそく動画生成してみた

懐かしの写真が動き出す!AIが叶える思い出の復活

Luma AIとは?テキストや画像から3Dモデル自動生成!特徴から活用法まで徹底解説